100年人生のサバイバルブック

人生100年時代の生き方を考えるブログ。健康・キャリア・英語・IT、日々の挑戦について

湘南ベルマーレのパワハラ問題は日本にはびこる悪習の典型例だ

f:id:lifedesignfreak:20191010001203j:plain

 

つい先日とても残念なニュースがありました。

それは湘南ベルマーレのチョウキジェ監督のパワハラ問題の調査結果が出たことです。

 

調査報告書を読みました。パワハラに該当される行動が記載されていましたが、

あまりの酷さに大変驚きました。こんなことが現代プロサッカーでも起こっているのかと衝撃的でした。

 

具体的な内容は以下のURLに調査結果の内容があります。

https://www.jleague.jp/release/wp-content/uploads/2019/10/925ec93f2e7757434f6bc923dd9beb70.pdf

 

日本のマネジメントというか教育というか、教える立場・上司に当たるような人間、またマネジメント理論が、何十年も全然成長していないことに残念な気持ちになりました。いつまでこんな悪習が日本に存在しているのだろうと。私も管理職を経験したことがあるので尚更でした。

 

今回は私自身の経験も踏まえて、日本のパワハラ問題について書いていきます。

また、湘南ベルマーレとチョウキジェ監督を糾弾したいわけではないことを先に述べておきます。

私が過去に見てきたこと

私は中学・高校で運動部に所属していました。そして、大学でも体育会の部活に所属していました。

そのいずれの環境でも、パワハラに該当しそうな事象を目の当たりにしてきました。

 

例えば部活動中に、こんな発言をよく耳にしていました。

 

「お前やる気あるのか?やる気がないなら帰れ」

「へたくそ、ふざけんな。お前のせいで負けたじゃないか」

「何でできないんだ。何度言ったらわかるんだよ」

 

主に先輩が後輩に対して上記の言葉を発することが多かったです。

発言以外にも加えて、過剰に怒鳴りつけたりとか物を叩いたりとか、

最悪の場合は人を叩いたりとか、色々なことが起こっていました。

相手の人間性を否定するような言動も多々ありました。

 

それから社会人になってからもパワハラと捉えられるような行動を取っている方を多数見てきました。

例えば営業成績の悪い人に対して、みんながいる前で大きな声で怒鳴りつけたり、

大きな音を立てて威嚇したり、なるほど社会に出ても同じようなことはあるのかと思いました。

 

またお払い箱のような部署を作って、辞めさせたい人を精神的に追い込んだり、自主的な退職を促すような仕組みを作っていることもありました。実際にうつ病のような症状で休職してしまった人がいるとも聞いたことがあります。

 

何が言いたいかと言うと、パワハラと思われる言動は学生時代から社会人になってからも、ずっと存在し続けている事象ということです。

つまり、もはや日本の悪習になっているのではないかということです。

カルチャーとして浸透してしまっている非常に不味い状況ではないかと感じました。

 

パワハラがいけないと思う理由

倫理的にダメだからです。ほぼ間違いなくパワハラが発生すると、他人の人生を破壊しています。人の人生を壊してあなたは責任を取れるのか?という話です。パワハラを受けた人が社会復帰できなくなった場合はどうするのでしょうか。

 

おそらく、相手の事をそこまで考えてパワハラをしている人はいないでしょう。

考えられていたら、そもそもパワハラなんてしないはずですから。

実際、チョウキジェ監督も調査報告書を読む限り、己を顧みるどころか内部告発者を探すという行動を取っています。もはや自己保身しか考えていません。

 

『結果を残せばパワハラがあってもいいのではないか?ついて来れない奴が辞めればいい。』と、思われる方も一定数いらっしゃるかもしれません。

 

パワハラ上司・指導者の実績の全てを否定するつもりはないです。

でも待ってください。人の人生を壊して成り立つ結果に胸を張って成功したと言えるのでしょうか。とてもではないですが言えないでしょう。またあなた自身がパワハラにあった場合、パワハラを行うような人間を尊敬できますでしょうか。

 

また結果が出ればOKだという意見には、そもそもパワハラをすることでチームの結果が出ているという前提がありますが、これは正しいのでしょうか。

 

私は結果が出ないメンバーがいることに対する責任は上司や指導者の責任だと思います。マネジメントスキルが不足しているということです。そしてここが日本のマネジメントへの考え方で弱い部分だという印象です。マネジメントスキルが足りていないと、認知できている管理者が少ないのではないでしょうか。

 

これまでパワハラ上司の下で活躍していない人が、上司が変わった途端に大活躍するという光景を何度も見てきました。

つまり、ついて来れない人間を追い込んでいくやり方よりも、その人間を引き上げることができる上司がいた場合は、もっとチームの成果が上がる可能性があるということです。

 

人の可能性を最大限見出し、指導して能力を引き上げていくことが本来の上司・指導者の役割ではないでしょうか。

 

倫理的にも全く許されないし、成果やパフォーマンスをパワハラが引き上げているとは言えません。

 

パワハラ文化がはびこる日本の問題点は?

結局、メンバーに対してパワハラを働くということは、

物事を他責にしており、マネジメント側の人間が自責で捉えることができていないからです。立場の優位性を利用して相手に圧力をかけるとは、何ともしょうもない話です。

 

ではなぜこのような状況が日本に存在し続けているのでしょうか。

色々原因は考えられるでしょうが、個人的には日本の終身雇用制が遠因かなあと思います。あくまでも感覚で明確なデータの根拠はありませんが。

 

上司の言う事を聞いていれば安心、会社もずっと居続けられるから何とかしてくれるし大丈夫だろうと。

このような状況だと上司には逆らわないし、自分で責任を取って物事を進める人は少数派ではないでしょうか。

 

その結果、上司や管理者が部下に対しての絶対的な権力を持ちます。

そういった指導を受けた部下がそのマネジメントスタイルを引き継ぎ、

そしていつしか世代を超えて、若者たちにもカルチャーとマインドが引き継がれてしまっている、というのが日本の現状だと思います。

だから中学・高校・大学レベルでも、パワハラがあるのではないでしょうか。

 

これを変えるにはどんどん社会からパワハラに対してNoの声を上げて、

パワハラ人間に徐々に社会から退場していってもらう他にはないでしょう。

あまりに根深いので、おそらく急激に変わることは難しいと思います。

 

現在は日本の終身雇用制度は終わったと言っても過言ではないので、

組織も変化し、また従来の考え方とは異なる人材が多く出てくると思います。

 

そこまで日本の将来を悲観しているわけではないのです。

でもまだこんなパワハラ問題があるのかと、今回の湘南ベルマーレの件を見て改めて思った次第でした。

↓ ブログ村ランキングに参加しています。

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 残りの人生へ
にほんブログ村